医療現場は、どこも看護師の慢性的な人手不足に悩まされています。
ただし、看護師の有資格者自体は少なくなく、看護師の資格を持ちながら医療現場から離れてしまった潜在看護師の数が増えており、その数は全国で60万人を超えるそうです。潜在看護師となった理由は、「激務に耐えきれず体を壊して離職した」「出産を機に退職した」など、様々ですが、中には「可能なら復職したい」と考えている看護師も少なくないと耳にしました。
看護師という職業は、人命に関わる仕事なので責任が大きく、ブランクがあると日進月歩の医療技術についていけないという不安がつきまといます。したがって、潜在看護師の中には復職の意欲があっても、現場復帰しても即戦力として役に立たないことを恐れているケースが珍しくないのでしょう。
しかし、深刻な看護師不足を少しでも改善するためには、こうした潜在看護師の存在は大きなカギになります。そのため、日本看護協会は、潜在看護師を復職させるために、再教育支援や再就業支援を実施しています。再教育支援では、最新の医療技術を学びたい潜在看護師を集め、即戦力として活躍するために必要な知識やスキルをレクチャーしているそうです。また、医療機関で役立つスキルを習得するには、現場実習が欠かせないので、再教育支援の受講者は、自宅に近い医療機関で実習が受けられるようにもなっているといいます。＞＞＞参考サイト:人手不足の看護師を救え！
しかも、再就業支援では、潜在看護師が求める条件に合致する職場を紹介し、復職を促進する活動もしているので、復職願望がある潜在看護師にとっては嬉しい環境が整っています。このような動きは、全国各地で行われているので、少しずつでも看護師不足が解消されることを願いたいものです。